ヒストリーコレクション

「アウグスト」花瓶

1895年にポンペイの近くのボスコレアーレの町での発掘作業中にローマ時代の宝物が発見され、マリオ・ブチェラッティはすぐにこれに強い関心を持ち、賞賛しました。こうして彼は、このアウグストゥス帝時代の貴重な宝物にインスパイアされた一連のカップや花瓶を創作しました。

 

 

このシルバーウェアは、建物の外面に施す切り石装飾を模したモチーフを使ったもので、曲線の突起が特徴的な「切り石」装飾が全体に施された花瓶です。さらに槌目仕上げにより、シルバーの光沢に明るさが加わっています。
この作品は、同じ時期に作られた他の多くの作品とともに、ローマ美術に使われた打出細工を取り入れた最高の例といえます。ローマ時代の名人たちの腕前と比べた自分たちのスキルを評価するために、まずマリオが、そして後にはジャンマリアが打出細工の再現を試みたものです。

 

 

デザイン: マリオ・ブチェラッティ

ハンドクラフト、1920年代